カジノ新時代へ思うこと

お金との付き合い方に地殻変動が起きています。
終身雇用の崩壊、金利の低下などは言うまでもありませんし、個人のお金の使い道も多様化の一途をたどっています。
たとえば投資。インターネットの定着により、個人による投資のハードルは一気に低下し、また取引できる金融商品も爆発的に増加しています。特にFX(外国為替証拠金取引)は、今や日本が世界一のFX先進国。個人投資家の取引額は世界で日本人が一番多いし、世界一の取引量を誇るブローカーは日本の企業です。
こういった地殻変動は、ギャンブルの世界でも起きています。日本では民間の賭博行為が禁止されているため、長らく競馬・競輪・競艇・オートレースの四大公営ギャンブルと宝くじやtotoしかギャンブルが認められていませんでした(パチンコは実質的にはギャンブルそのものですが、建前上は換金が不可能な遊技の位置付けです)。
しかし、現在国会で審議されているIR推進法案(実質的なカジノ法案)の通過が有力視されており、2020年の東京五輪開催前までに、国内に数カ所のカジノが誕生する可能性が高いと言われています。
久しぶりに新しいタイプのギャンブルが登場しつつあるのです。
もちろんギャンブルそのものの是非は常に論じ続けるべきです。依存症の問題は深刻ですし、賭博が青少年の育成に好ましくない影響を与える可能性があることは事実です。
ですが同時にギャンブルこそ、お金との付き合い方をつきつめて考える絶好のサンプルであるとも言えます。弊社運営サイトである東京カジノラボで詳しく解説していますが、ギャンブルを含むすべての経済活動は、投資に対するリターンという簡単な計算式で、その行動の性質を定義できます。
ギャンブルは原則的に投資に対するリターンが必ずマイナスになりますが、どれくらいマイナスになるか、またマイナスになる進行具合をどの程度に制御するかは、プレイヤーの知識と判断と行動にゆだねられています。1万円使って9500円返ってくることをしっかり把握していれば、決してこれは危険なものではないでしょう。
またカジノゲームは、宝くじやtotoをふくむあらゆるギャンブルのなかで、一番控除率が低い(主催者の取り分が少ない)という特徴もあります。言ってしまえば「一番マシなギャンブル」なのです。
ギャンブルを決して正義だとは思いません。
同時にコントロール下にあるギャンブルは、人生に適度な刺激を与えます。
日本に新たに生まれるカジノが、私たちの生活に艶を与えてくれることを期待して、新しいお金との付き合い方を提案していく企業になります。
株式会社tcl 代表取締役 鹿内武蔵